ラボグロウンダイヤモンド

デビアスのラボグロウンダイヤモンド参入の背景とは?

ダイヤモンドの採掘、販売の世界最大手であるデビアス社。 同社は長年ラボグロウンダイヤモンドに対して否定的な立場をとり続けてきました。 しかし今年5月、突如その方針の変更を発表したのです。「ライトボックス」というブランドを立ち上げ、9月からラボグロウンダイヤモンドの販売を開始すると発表。 このデビアス社のラボグロウンダイヤモンドに対する突然の方針転換には、一体どんな背景があったのでしょうか? そして、このデビアスの方針転換は、ダイヤモンド業界におけるラボグロウンダイヤモンドの立場にどのような影響があったのでしょうか?

目次

方針転換の理由①デビアス社のダイヤモンド業界における影響力低下

方針転換の理由②ラボグロウンダイヤモンドの技術向上と量産が進む中国の存在

今後のダイヤモンド業界におけるラボグロウンダイヤモンドの立場は?

方針転換の理由①デビアス社のダイヤモンド業界における影響力低下

ピュアダイヤモンドコインプロジェクトのボードメンバーである伊藤さんは、デビアス社の方針変更について次のように見解を述べています。

 

「アメリカではデビアスとは全く関係のないラボグロウンダイヤモンド企業がいくつも出てきています。

そういった企業がハリウッドスターの投資を受けたり、セレブの支持を集めており、デビアスのコントロールできない市場がすでに出来上がっているのです。

デビアスとしては、ダイヤモンド市場において、何らかのアクションを起こしていかないと自分たちのダイヤモンド市場における影響力がどんどん少なくなってしまいます。

既に10年前と比べるとデビアスの影響力が少なくなっている中で、歯止めをかけたいのでしょう。」

 

エシカルな部分を重視するアメリカ人はラボグロウンダイヤモンドの受け入れやすい傾向にあるといえます。

ラボグロウンダイヤモンドは天然ダイヤモンドのように紛争の原因となりませんし、採掘場での労働問題も起きません。

また、環境を大きく破壊することもないのです。

これらが、アメリカでラボグロウンダイヤモンド市場の新規開拓が大きく進んでいる要因となっています。

デビアス社もこの流れに遅れないようにしているというのが、伊藤さんの見解です。

方針転換の理由②ラボグロウンダイヤモンドの技術向上と量産が進む中国の存在

ラボグロウンダイヤモンドは、これまで工業用ダイヤモンドとして発展してきました。

ピュアダイヤモンドコインプロジェクトのボードメンバーである石塚さんもそれに携わってきた1人です。

しかし近年、ラボグロウンダイヤモンドの生成技術が向上し、工業用だけでなく宝飾用としても販売されるようになってきています。

ピュアダイヤモンドコインプロジェクトで使用されるラボグロウンダイヤモンドは、全てメイドインジャパンですが、現在ラボグロウンダイヤモンドの生成が進んでいるのが中国です。

中国のラボグロウンダイヤモンド生成工場には、数千に及ぶ生成機械が並び、1つの機械で1度に100個単位のダイヤモンドが量産されるのです。

こうして中国で生成されたラボグロウンダイヤモンドは、研磨地である隣国のインドへ出荷されます。

ここで、インドの研磨業者が研磨作業の過程で誤ってラボグロウンダイヤモンドと天然ダイヤモンドを混ぜてしまうことがあるのです。

そのため、デビアスを始め宝飾企業は、最新テクノロジーを用いた機械でダイヤモンドを鑑定する必要があります。

ちなみに、デビアスは自社の鑑定システムの開発にも力を入れています。

生成技術の革新により、今後、ますますラボグロウンダイヤモンドがきれいに・より安くなっていくことが予想されます。

デビアスは、今のうちから鑑定技術によって、天然ダイヤモンドとラボグロウンダイヤモンドの市場を明確に区別させることで、消費者にラボグロウンダイヤモンドは低価格な商品というイメージを持たせることを意図していると考えられます。

そうすることで、天然ダイヤモンドの高級感は維持でき、これまで自社に莫大な利益をもたらしてきた天然ダイヤモンド市場をラボグロウンダイヤモンドから守ることができます。

今後のダイヤモンド業界におけるラボグロウンダイヤモンドの立場は?

ピュアダイヤモンドコインプロジェクトのボードメンバーは口を揃えて「ラボグロウンダイヤモンドが天然ダイヤモンドの市場をすべてとることはない」と述べています。

ただ一方で「今後ラボグロウンダイヤモンドの市場が伸びていくのは間違いない」とも述べています。

中でも石田さんは、以下のように分かりやすくラボグロウンダイヤモンドが今後どのような存在になるのかを予想しています。

 

「天然ダイヤモンドがなくなるわけではないのです。時計で例えるとRolexや自動巻きの腕時計がありますよね。

僕らのやっているものはApproachとかそういうものに近いと思います。

ですがApproachがRolexの市場をすべて倒すわけではありません。つまり共存できるのです。

ただ間違いなく言えることは、ラボグロウンダイヤモンドは世界中に広がりますし、日本でもこれから発売されより多くの人が身につけるようになるということです。

我々はそこに注力していきます。」

 

今回のピュアダイヤモンドコインと連動する先ほどのラボグロウンダイヤモンドも中国で生成されているラボグロウンダイヤモンドも、既に品質は天然ダイヤモンド以上です。

天然ダイヤモンドで不純物が入っていないのはわずか2%ですが、ラボグロウンダイヤモンドはすべてに不純物が入っていません。

さらに、ピュアダイヤモンドコインと連動するラボグロウンダイヤモンドは、ブロックチェーン技術を導入することで、生成日などの個体情報や占いなどをアプリで簡単に確認できます。

彼女と同じ日に生まれたダイヤモンドをプレゼントすることも可能でしょう。

今まではただ「きれい」だったダイヤモンドに「ストーリー」がつくようになるのです。

そして、天然ダイヤモンドでは希少とされていたカラーダイヤモンドも生成が可能になります。

今までレッドダイヤモンドは希少すぎるあまり、専門家でさえ見たことがある人はほとんどいませんでしたが、ラボグロウンダイヤモンドであれば生成できるのです。

加えて、ラボグロウンダイヤモンドは前述した通り環境問題や紛争問題、労働問題も起こしません。

ここまで見てきた通りラボグロウンダイヤモンドには多くの魅力があります。

ピュアダイヤモンドコインプロジェクトのボードメンバーが述べているように、今後ラボグロウンダイヤモンドはどんどん普及していくのは間違いないでしょう。

天然ダイヤモンドとラボグロウンダイヤモンドが共存した世界。あなたならどちらを購入しますか?

 

(参考記事)

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO33692820R00C18A8QM8000/

日本経済新聞『ダイヤ最大手デ・ビアス 人工品参入に中国の影 技術進化、宝飾向け供給増 天然品と「市場分離」狙う』2018/8/2

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