ラボグロウンダイヤモンド

アメリカで今話題のラボグロウンダイヤモンド!ラボグロウンダイヤモンドの市場に迫る

天然ダイヤモンドと同様に、高品質で美しいダイヤモンド「ラボグロウンダイヤモンド」に、今大きな注目が集まっています。ラボグロウンダイヤモンドはヨーロッパや中国などを始め、世界中で生成しようという動きが活発になってきましたが、特に進んでいると言われているのがアメリカです。アメリカではすでに、天然ダイヤモンドと同様に一般の宝飾店などでもラボグロウンダイヤモンドが販売されています。そこで今回は、ラボグロウンダイヤモンド業界で先駆けているアメリカのラボグロウンダイヤモンド事情について解説していきたいと思います。

目次

天然ダイヤモンドとラボグロウンダイヤモンドの違い

「ラボグロウン」の意味とは?
ラボグロウンダイヤモンドの特徴

「なぜアメリカで注目され始めたのか?」

理由1:紛争ダイヤへの懸念
理由2:環境破壊への懸念
理由3:本物の美しいダイヤモンドであることの証明

ラボグロウンダイヤモンドの生成方法

2つの製造方法の違い
ラボグロウンダイヤモンドのメリット

ラボグロウンダイヤモンドの販売事例

販売事例1:「Ada Diamonds」社
販売事例2:「Do Amore」社

「アメリカから世界中に!」

天然ダイヤモンドとラボグロウンダイヤモンドの違い

天然ダイヤモンドとラボグロウンダイヤモンドにはどのような違いがあるのでしょうか。また、ラボグロウンダイヤモンドの「ラボグロウン」とは何を意味しているのか、併せて見ていきたいと思います。

「ラボグロウン」の意味とは?

ラボグロウンダイヤモンド(Lab-Grown Diamond)とは、鉱山から採掘される天然ダイヤモンドではなく、研究室で生成されるダイヤモンドのことを指します。ラボとは「laboratory(研究所)」のことで、研究室で機械によって育てられる(Grown)ダイヤモンドのことを、ラボグロウンダイヤモンドと呼んでいます。また、環境に配慮されていることから、エシカル(ethical:倫理的な)ダイヤモンドとも呼ばれています。

ラボグロウンダイヤモンドの特徴

ラボグロウンダイヤモンドは、本物のダイヤモンドでありながら、天然ダイヤモンドでもないというのが大きな特徴だと言えます。

いわゆる人工ダイヤの製造は、1950年代ごろから始まり、当初は産業用として製造されていました。宝飾用のカッティングができる人工ダイヤの製造に最初に成功したのはGeneral Electric社で、1980年代に入って、商業流通できるような人工ダイヤが製造できるようになりました。その後、製造技術が飛躍的に向上して誕生したのがラボグロウンダイヤモンドです。天然ダイヤモンドと同じく炭素100%でできており、物理的・化学的な組成も天然ダイヤモンドと全く同じであることが既に証明されています。また、天然ダイヤモンドの中でも炭素のみで組成されているのは全体の2%でありながら、ラボグロウンダイヤモンドにおいては生成されるすべてのダイヤモンドが炭素のみで構成されていることも大きな魅力だと言えます。

「なぜアメリカで注目され始めたのか?」

日本では全く普及していなラボグロウンダイヤモンドが、なぜアメリカではあれほど普及しているのでしょうか?

アメリカでラボグロウンダイヤモンドが注目されるようになった理由について見ていきたいと思います。

理由1:紛争ダイヤへの懸念

アメリカでは、世界に先駆けて、天然ダイヤモンドに対して疑問を投げかける人が多くいました。なぜなら、天然ダイヤモンドは「blood diamond(血のダイヤモンド)」とも呼ばれているからです。これは、ダイヤモンドがアフリカの紛争地帯で武器などを買うために売買されていて、ゲリラ軍などの資金源になっていることに由来します。アメリカでは、こうした事実に疑問を感じて、ダイヤモンドの購入をためらう人がいたのです。

理由2:環境破壊への懸念

環境のsustainability(持続可能性)という観点からも、アメリカでは天然ダイヤモンドに疑問が投げかけられていました。ダイヤモンドは、地中の奥深く、マグマが溜まっている近くに埋まっています。そのため、採石する際は、山を大きくえぐらなければなりません。一度壊してしまった自然は元の状態に戻るまでにかなりの年月を要します。環境維持という点から、ダイヤモンドの採掘には問題がありました。

こうしたことから、ラボダイヤモンドの研究開発が急速に進み、環境破壊を起こさない本物のダイヤモンドが誕生したのです。

理由3:本物の美しいダイヤモンドであることの証明

アメリカには、ダイヤモンドに関する教育・研究機関として国際的に有名なGIA(米国宝石学会)があります。GIAがラボグロウンダイヤモンドに対しても鑑定書を発行していることも、認知や品質の保証に大きな役割を果たしていると言えるでしょう。ラボグロウンダイヤモンドに対しては「laboratory grown」と記載された専用のシルバーの鑑定書が発行されています。

ラボグロウンダイヤモンドの生成方法

ラボグロウンダイヤモンドを生成方法としては、高圧高温法(HPHT)と化学蒸着法(CVD)という2つの製造方法があります。

2つの製造方法の違い

高圧高温法は、自然のなかで天然ダイヤが生まれるのと同じ高圧高温の状態を再現することで、ラボグロウンダイヤモンドを生成する方法です。化学蒸着法は、装置内で炭化水素ガスと水素の混合物を高温加熱することでダイヤモンドの結晶を生成していく方法です。高圧高温法では八面体や六面体のダイヤモンドが、化学蒸着法では四角形のダイヤモンドの原石が生成できます。

ラボグロウンダイヤモンドのメリット

天然のダイヤモンドは、非常に長い月日をかけて地中で炭素からダイヤの結晶に徐々に変わっていきます。一方、ラボグロウンダイヤモンドは、自然現象と同じような圧力や気温を人工的につくれる装置を使うことで、1カラットのダイヤを数週間でつくることが可能です。驚異的な技術の進歩によって生まれた本物のダイヤモンドと言えるでしょう。

ラボグロウンダイヤモンドの販売事例

日本では新しい存在であるラボグロウンダイヤモンドですが、冒頭でも申し上げた通り、アメリカではすでにラボグロウンダイヤモンドが広く販売されています。そんなアメリカの企業が実際にどのように販売しているか見ていきたいと思います。

販売事例1:「AdaDiamonds」社

創業の由来

Ada Diamonds 社は、2015年に創業した会社で、創業者のカップルが婚約する際に、ブラッドダイヤモンドではない婚約指輪を探したとことから始まっています。まだメーカーがラボグロウンダイヤモンドの販売に消極的だった時代に、ラボグロウンダイヤモンドで出来たオリジナルのアクセサリーをつくって販売を始めています。

手頃な価格が魅力

Ada Diamonds社では、ラボグロウンダイヤモンドで作ったオーダーメイドの婚約指輪やネックレスなどを販売しています。多くはアメリカ国内で手作業によりつくられていますが、それでも天然ダイヤモンドを使用する場合よりも30%ほど安く提供することができるようです。ラボグロウンダイヤモンドを非常に高く評価しており、ラボグロウンダイヤモンドはダイヤモンドであることを強調し、ラボグロウンダイヤモンドの啓蒙に努めています。いわゆるダイヤ類似石は販売しないと明言し、ラボグロウンダイヤモンドとダイヤ類似石を明確に区別しているのも特徴的と言えるでしょう。

販売事例2:「Do Amore」社

創業の由来

「Do Amore」社も「AdaDiamonds」社と同様に、創業者が婚約指輪を贈ろうとした際に環境的な問題にぶつかり、ラボグロウンダイヤモンドを扱うブランドを立ち上げたという経緯があるようです。「リングは環境を助けるもので傷つけるものであってはならない」というモットーを持ち、リサイクルにも積極的な企業です。

環境への配慮を徹底している

Do Amore社は、ダイヤモンドに関して3つの取り組みを行っていることが特徴です。天然ダイヤモンドについては、環境に配慮した採掘を行っているものだけを使用し、新たな採掘をしなくて済むようにリサイクルダイヤモンドも使用しています。同じように、新たな採掘を必要としないラボグロウンダイヤモンドも積極的に使用し、商品をつくっているようです。リングはすべてアメリカで一つひとつ手づくりしているようです。

Do Amore社は環境への配慮を非常に徹底しているため、ダイヤ以外の貴金属製品にもリサイクル品を積極的に使っています。また、リングのパッケージにはプラスチック製品を使わず、オーストラリア・ニュージーランドのジャラの木でできた木製ボックスを使用しているのも特徴の一つです。

「アメリカから世界中に!」

ラボグロウンダイヤモンドは、まずアメリカで天然のダイヤモンドを使うことへの懐疑的な態度から生まれました。ラボグロウンダイヤモンドは、限りある天然資源を自然破壊しなくて済むダイヤモンドです。世界で起きている悲惨な紛争を助長する危険性もありません。環境に悪影響を及ぼすこともなく、倫理的にも快く身につけることができるダイヤモンドだと言えます。コストパフォーマンスもよく、天然ダイヤモンドと比べても同等または、場合によってはそれ以上の美しさでありながら、より安く手に入れることができます。多くの人を魅了してやまない美しいダイヤモンドを、いろいろな気持ちの負担なく使うことができるのがラボグロウンダイヤモンドの素晴らしさと言えるでしょう。今後もますます市場ニーズが高まっていくのではないでしょうか。

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